第1回 WA製SCW系HOPの改良
記念すべき1回目は、WA製SCW系HOPの改良、ということで。
初めからかなりマイナーなんだが、勘弁して欲しい。
何せ思いついた順にやっているもんだから。
それと、今回は前置きがかなり長いので、結果だけを知りたい人は3まですっ飛ばすことをお勧めする。
必要なもの
カスタムするパッキン、ドライバー、細いポンチか千枚通し、お湯(97〜100度)、水道、BB弾、気合
あるといいもの
比較的大きな空き箱、デジカメ或いはスケッチブックと鉛筆、紙コップ、ざる
1.目的
カスタムするからには目的が必要だ。
今回は自分の所有するガバメントの弾道が鬼のように悪かったので、それを改良してやろう、という魂胆から始めた。
2.原因
悪いからには何か原因があるはずだ。
調べてみて分かったことが。
BB弾を保持するチャンバーパッキンが異様に硬く、しかも小さい。
このため、弾がここを離れる際急激な回転がかかり、その後のHOPの突起でも矯正しきれないため、イレギュラーが発生するのだ。
ならば、そんなもの取っ払え、と思った方もおられることだろう。
自分も当初、マルイ製のHOPに移植すれば…と考えた。
が、実際そうは行かない。それはWAとマルイとの決定的な機構の差にあった。
マルイ製はいわゆる「負圧式」と呼ばれる発射、ブローバック方式を採用している。
これは簡単に説明すると、ガスが流れる際発生する気圧差を利用して発射からブローバックへとガスのルートを切り替えている方式だ。
この方式の場合、BB弾を保持するものは特に必要ない。最低限、バレルの中に弾をとどめて置けばよいので、HOPの突起だけで十分、というわけだ。
対して、WAやKSCでは「マグナブローバック(WA名)」と呼ばれる「機械式」を採用している。
これはガスの流れを切り替えるのにセンサーのようなものを使用して、ルートを切り替えている。
そして、このセンサーはチャンバーに弾があるかどうかを後方から接触して確かめる構造になっている。マグナブローバックを搭載した銃のガスが出てくるノズルについている3枚の羽がそれだ。 この羽を押さえるためには、BB弾がしっかりと停止していなければならない。
この硬くて狭いパッキンはそのために存在したのだ。
では打つ手がないではないか。
そんなことはない。
そもそも工業製品なのだから、最初から製造誤差を鑑みて少々タイトにつくってあるはずだ。
であるならば、それをギリギリまで調節してやるのが我々ユーザーではないか。
ということで、こんなカスタムをしてみた。
3.カスタム
結局何処どのようにをいじるのか。
ゴムの性質を利用するのが良いだろう。
つまり、暖めると膨張する性質だ。
じゃあ、火で炙るか。融けるだろ。
というわけで、湯煎してみた。
いわゆる「煮パッキン」というカスタムだ。
では実際に弄ってみよう。
くどいようだが、くれぐれも自己責任で行ってくれるように。
まずバレルを分解しなければならない。
何故か説明書に詳しく書いてあるので、そちらを参照して欲しいが、ピンを1本外すとインナーバレルの塊が引き出せるようになる。ここで注意しなければならないのは、引き出せると言っても最低限で、更にスプリングのテンションがかかっているので、気を抜くと一気に元に戻る(実際それで一度パーツを見事に全部吹っ飛ばした)ので、爪楊枝か何かをはさんでおくといい。
そして目に見える2本のネジを外す。その後、カバーを外す。
このとき、内部には小さなスプリングと極小サイズのボールが2つずつ入っているので、それらを飛ばさないように注意すること。
カバーを外したら、デジカメで取るなり、スケッチするなりして部品の相互関係をわかるようにしておくと後々失敗した際にも再起しやすい。
で、外したら、バレルの後端にはまっているゴムをとる。今回のターゲットはそいつだ。
外したら、そいつを持って台所へ行く。
で、湯を沸かすわけだ。
沸騰してきたら火を止める。勿論、必要なのは湯であって鍋ではないので、ポットから注いだ熱湯でもいい。その際は100度にしておくことをお勧めする。
そこに、形を整えるためにBB弾をはめたパッキンを投入するわけだが、ここでもざる等があると引き上げがしやすい。恐らく素手てとることは不可能だろう。
暖める時間は5〜7秒。硬さによって変えるのがベストだが、初めてではどうしようもない。
長すぎると変形しすぎて、原因のところで述べた理由で弾がこぼれるようになる。
で、後は分解と逆手順で組み立てる。ここでも小さな部品に注意するように。
組み立てのときデジカメがあると役に立つ。
4.結果
まあ、言わずもがな。
かなり飛躍的に良くなる。分解の知識のある人は出来る比較的お手軽なカスタムだ。
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