Hi CAPA 5.1 ガバメントモデル 東京マルイ
○ テクニカルデータ
全長…222mm
重量…894g
装弾数…31+1
備考…いろいろと。
○実銃について
…何を語っていいやら。
「マルイ特製ハイキャパカスタム」とでも言おうか…。
というほどちょっとコメントに困る銃である。
元となったのはM1911A1ガバメント。だがその面影はほとんどない。
唯一スライドストップあたりがガバメントだったことをささやかに伝えてくれる。
そのガバメントに関してはWA製1911の項に譲ろうと思う。
そのガバメントの唯一ともいえる欠点だった装弾数(7発)をダブルカアラムマガジンにすることによって増やしたものがいわゆる「ハイキャパシティー」といわれるのものだ。
ダブルカアラムマガジンというのは、弾薬を2列にして弾倉に収めるもの。
装弾数が2倍になる代わりに、太さも2倍になる。
マガジンが太くなると、それだけグリップも太くなる。
それが9mm弾クラスならまだ握れるが、45口径あたりになるとまるで角材を握っている感じになる。
まあ、アメリカ人は手が大きいので問題ないのだろうが。
それとも俺の手が小さいだけか?
○エアガンについて
というわけで、マルイがハイキャパをつくるとこうなる、という銃だ。
元となったのは恐らくSTI製エッジ5.1あたりだろう。
それはともかく。まさにいろいろなハイキャパのいいとこ取りをした感じである。
スライドは多角形型の強化タイプ。
サイトは微調整可能なボーマータイプ。
トリガーは軽さを求めあえて樹脂性のチップマコーミックタイプ。
ビーバーテイルグリップセーフティにストレートタイプのメインSPハウジング。
スクエアハンマーにセミワイドサムセーフティ等など非常に豪華なつくりになっている。
また、実銃の項で触れたブリップの太さに関しても、マルイのグリップは他社のものに比べやや細くなっているらしく、握りやすい。
ややフロントサイトが高い関係で違和感があるが、慣れるとそうでもない。
作動に関してもマルイらしく、堅牢確実、かつ高精度である。
もともとHOPには定評のあるマルイ製ということもあり、本当に素直な弾道を得られる。
きちんと調節してあれば30〜40mぐらいはスーッとフラットな伸びる弾道で飛ぶ。
弾速が抑えられている関係で横風には少々弱いが、ハンドガンとしては反則気味な弾道である。
調節もスライドを外すとダイヤルが見えるのでやりやすい。
欲を言えば分解を必要としない調節方法が良かったが(KSCのような)。
電動ガンと正面で対峙すると厳しいかもしれないが、スナイパー程度ならよほどアウトレンジされない限り戦える実力を持っている。
巷で言われている反動も、確かに大きい方だ。
が、ストレートに手首に伝わるため、制御はしやすい。
ある種、「上質」な反動である。
装弾数も圧倒的な量だし、マガジンも高くない。
本体も、安い店なら1万そこそこで買えてしまう。
それでありながらこの精度、堅牢性。
外観はさておき、サバゲーで使うにはこれ以上ないとも言えるレベルのハンドガンだ。
が、やはり欠点もある。
まあ、撃ってナンボの銃なので外観をつべこべ言うのはやや憚られる。
それにしてもスライドの刻印は何とかならなかったのだろうか。
もう少し小さくてもいいような気がするんだが。
それと、トリガーにバリが残っている関係でトリガープルがややざらついた感じになる。
分解してバリをとってやれば良いだけの話だが、やや不親切。
また、ハンマーのめっきもやや安っぽい。めっきがうまくかけられないなら黒染めでもいいと思うのだが。
(事実後発のHI-CAPA4.3では黒染めになっている)
それともう一つ。
初期ロットに限った話かもしれないが、気温が30℃を超えるような状態で使用するとピストンのOリングが外れる、という症状が報告されている。
実際自分も起こり、スライドが閉鎖しなくなった。
あまり気温が高い状態だと威力が上がりすぎるので危険、ということでマルイ側が安全装置として設けたものの可能性もあるが、とにかく外れてもらうのは困る。
自分は壊れてからホームセンターで買ってきたOリングをつけているが、問題はない。
壊れた人は交換するのがいいだろう。
その他、マルイ製品全般に言えることだが、作動を重視したせいか、ややガタが大きい。
勿論いくらか遊びがないと動かないのは分かるが、バレルががたがたするのは精神衛生上よくない。
直す方法もいくらかあるが、メーカーサイドでも頑張って欲しいところだ。
というわけで、やや小言が多かったが、それもこの銃の完成度が高いから。
全体としての完成度が高いぶん細かい部分へのこだわりがでてきてしまう。
上に書いたこともユーザー側でクリア可能なものばかりである。
○総評
で、結局どうなのか、というと。
ゲームで勝ちたい人、初心者の方、外観は気にしない方には手放しでお勧めできる。
価格的にもお手ごろで、かつちょっとした調整でシューティングマッチにだって出られてしまいそうな精度も出せる。
銃の扱いが長い人にはやや不満点も残るだろうが、物はハイキャパ。サードパーティーから山のようにカスタムパーツも出ている。
自分好みにカスタムできる、という点では玄人にも進められると思う。
まあ、自分は予算が余りにも少ないのでカスタムパーツを組み込めていないのが現状だが。
○カスタム等
カスタム、というほど大袈裟なものではないが、良い銃だけに弄りたくもなる。
とにかく角張ったスライドがあまり好きになれなかったので角を落とした。
ヤスリとカッターと意地と気合さえあれば何とかなる。
その次にはグリップ周辺を。
上の写真から分かるように、トリガーガードを丸くしてある。
これは自分の構え方では左人差し指が角に当たり握りにくかったから。
中には気泡が入っていたので、それが分からなくなるまで削ったら上の写真のように芸術的な薄さになってしまった。
それから、トリガーガードの付け根、マガジンキャッチの下辺りも削る。
ココを削ることによってグリップの上のほうまで握ることができる。
反動を制御する上でなかなか有効な手段である。
また、マガジンキャッチもノーマルではあまりに出っ張っていて、携行中にマガジンを落とす、ということも何度かやったので、削って低くした。
トリガーのバリも取り、スライドのレールも磨いた。
更に、がたついていたバレルに関してはバレルブッシングにガムテープを1枚張ることで高くしてやることによってぴったりと収まった。
その他、金をかけずに弄れるところは徹底的に弄ってある。
おかげでなかなか扱いやすい銃になったと思っている。
尤も、この銃は他人に貸し出されることが多いため、あまり自分では使えていないのが現状だが。
(本末転倒)。
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