第1回 ガス漏れマガジンの修理

 修理編第1回(全回数不明)はガス漏れマガジンの補修だ。
 ガス漏れ。
 ガスガンを扱う上では避けては通れない問題。
 そりゃあ、工業製品だから、ミスもあれば、経年劣化なども考えられるだろう。
 が、いくらおもちゃとはいえ、5〜6気圧のガスを平気で使うものだ。
 ガスがもれていては精神衛生上良くない。
 それに何より、酷くなると使用すら出来なくなる。
 しかし、メーカー送りにすると大体実費で修理、ということになる。
 勿論、金と時間に余裕があればそちらの方が安全かつ確実なのだが、毎度毎度そう都合よくも行くまい。
 そこで、自力で補修してみよう、というのがここの趣旨。
 今回は何となく写真までつけてみた。
 それでは張り切っていってみよう。


 警告!!
  毎度のことだが、ここでは分解を行う。
  ここに書いてあることを行っても確実に治ることを保証するものではないし、不利益が発生したとしても当方は一切責任がないことを明記しておく。

症状
 ここで扱うガス漏れ、とは軽度のものを指す。液体のガスがぼとぼとこぼれてくるような重症患者ははっきり言って寿命なので、マガジンの買い替えを考えた方が良い。
 まあ、それもこれも、あけてみれば分かる話だ。


原因
 ガスが漏れるにはいくつかの原因が考えられる。
 @パッキンゴムのオイル切れ、劣化
 Aパッキンゴムの断裂、脱落
 Bマガジンの変形
 等が考えられる。このうち、2番と3番に関してははっきり言って個人レベルでは手の打ち様がない。
 そこで、今回は1番にターゲットを絞ろうと思う。事実、大概このパターンだ。

用意するもの
 今回の修理に当たっては用意するものは以下のようになる。
  マガジン(患者)、ドライバー(機種によってはポンチや千枚通し、詳しくは以下を参照)、シリコンオイル
 そのほか、あるといいものはこちら
  洗面器、グリス(なるべく高粘度のもの)

修理
 今回の患者はこちら。
 
 東京マルイ製、Hi-capa5.1のマガジンだ。
 こいつをガス漏れしているとして治療を進めていく。
 

@何処が壊れ取るんや。
 ガス漏れの場合、何処から漏れているかは特定しづらい。が、一番簡単に調べる方法がある。
 洗面器に水をため。そこにガス漏れ中のマガジンを沈めることだ。
 気泡が出てきたところから漏れている。
 こいつは図中の矢印部分から漏れている(ことになっている)。
 大体ココ以外なら外からの注油で大分改善されるはずだ。
 問題になるのはいつもココ。しかもちょっと技術がいる。まあ、簡単な話だが。


Aどないして直すんや。
 まずは分解せねばなるまい。
 というわけで、分解。
 ぶんっかいぶんっかい楽しいな〜♪
 ハッ!単調なテキスト打ちだとすぐ横道にそれるな。

 
 見てもらえば分かるだろうが、この銃はマガジン底面、マガジンバンパーを外したところにビスが1本ある。こいつを外す。ちなみに、俺のマガジンにネジなんていう無粋なものはついてないぜ、という方の為に参考写真を。
 
 こいつだ。2本ほどピンが見えると思う。銃によって位置や形状は様々だが、大体このような仕組みで固定している。このピンを外すとマガジンの下ががっぽり外れる。外す際はポンチや千枚通しで外す。爪楊枝では…(以下略)。ココから先は同じだ。

 で、外したらこんな形の物がごろっと出てくる

 
 写真が小さいので少々見づらいかもしれないが勘弁を。もう少し大きいものは画像をファイルに保存してから開いてくれ。まあウインドウズなら下のバーにドラッグするだけで見られるが。
 で、見てみるとなにやら白い粘性のものが溜まっている。恐らくこいつはグリスか何かの類だと思うが、なんだが汚いので除去してしまおう。

 写真の状態にしたらやっとパッキンがみえるので、掃除した後シリコンオイルを吹き付けておこう。
 ゴムはシリコンオイルをつけると何故か膨張する性質があるので、少々のガス漏れならふさがる。
 ちなみに、この際なのでグリスを持っている人は塗っておき、マガジン内部にもオイルを吹いて置こう。

 で、後は元通り組み立てていく。
 組みあがったらガスを入れてみて、漏れていないか確認しよう。漏れているようだったら、ネジを締めると治ることもある。

 ココ以外のガス漏れであれば、バルブを押した状態で内部にオイルを拭いてしばらく放置すると直ったりする。



予防法はないのか。
 まず、ゴムの劣化を防ぐために、以下のことを提案しておく。
 マガジンからガスは抜くな。
 いきなり常識から外れているが、経験上ガスを抜いた状態で1ヶ月も放置すると微弱なガス漏れを起こすようになる。が、ガスが入っていれば最大半年放置したが問題なかった。
 思うに、いつもガス圧がかかっているのでパッキンが押し付けられ、結果として気密を保ち続けたのではないか、と。また、ガスの中には少量のオイルが含まれているため、それがパッキンを膨張させているとも考えられる。勿論、ガスが入りっぱなしだと暴発に危険性があるので、安全装置をかける、弾を抜く等して安全には十分配慮する必要があるが。
 それと、上のように行ったのにはもう一つ理由がある。ガスを抜くためにバルブを押す人がいるが、それをするとマガジン温度が急激に氷点下まで落ち込むので、最悪凍結し、ゴムを劣化させてしまう。
 そういうことを防ぐ意味でもガスは少量マガジンに入れておくといいかもしれない。
 繰り返すが、安全にはくれぐれも注意しなければならない。


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