SIG GSR WA製
※中古品を購入したため、オリジナルとは若干異なる
○テクニカルデータ
全長…219mm
重量…880g
装弾数…23+1発
備考…ABS樹脂製の旧モデル
木製グリップ
アルミ製マグウェル
○実銃について
もはや語りつくされた感のある1911。
質素堅牢、アメリカ軍人同様タフで信頼のおけて、その上1発あたりの打撃力は折り紙つきの銃、という事で、米軍の正式採用拳銃がM9(M92Fs)に変わってからも特殊部隊等ではしぶとく使われる続けた銃である。
そしてその1911のパテントが1986年に失効、コルト社の独壇場だった1911の分野に、かつての下請け機関等から次々とガバメント系クローンが参入する事となる。
その上アメリカでは1994年9月13日より10年間に渡り、装弾数11発以上の銃を製造、所持を禁止する法律(通称AWB:連邦攻撃武器規正)が出来たにより、装弾数が少ないという欠点も好都合となった(この法律は既に失効している)。
そのため、以前から星の数ほどもあったガバメント系クローンの人気がさらに高騰、様々な会社から発表される事となる。
中でも驚かれたのが、「永遠のライバル」ともいわれたS&W社からも1911クローンが発表された事だろう。
それほどまでに、アメリカ国内での1911の人気は高かった。
そんな中、SIGのアメリカの子会社であったSIG-Armsからも1911が発表された。
それがSIG GSRである。
尚、SIG(現SWISS ARMS)はスイスの会社であるが、このGSRに関してはアメリカ国内で製造され、しかも使用されている部品のほとんどを下請け会社が製造しているため、実質本国のSIGは関与していない。
ともあれ、このGSRもほかのSIGの拳銃に負けず劣らず高価ながら高精度で、「レースガン並みに高精度」とも言われるが、堅牢さに関してもSIGらしい銃となっている。
スライドの新調に伴って、オリジナル1911の弱点といわれたエキストラクターを外装式に改良し、レールを搭載したことなどが大きな変更点であるが、そのほかにもグリップセーフティやトリガー、バレル、サイトに至るまで事細かに配慮がいきわたっている。
しかし、それらのコストは直接値段に跳ね返っているため、かなり高価なものとなっている。それすらもSIGらしいといえるかもしれない。
ちなみに、GSRという名前はSIG-Arms社のあるニューハンプシャー州に由来している。
ニューハンプシャー州は別名「Granite State(御影石の州)」とも呼ばれるためだ。
最後のRに関しては、当初「RAIL」の略だったらしいが、その後レールなしモデルも追加された事により「Revolution」の略となっている。
○エアガンのについて
さて、WA製のGSRである。
この銃はWAの低価格路線である「マグナテック」のカスタムラインとして追加されたものだ。
そのため、各部の作りに関しては賛否両論(否定的意見のほうが圧倒的に多いが)ある。
特に、スライドのプラスティックっぽさにはちょっと…
スライドの平面がヒケてるってどうだよ…
かのマ○イ製でもここまで酷くないぞ。
このスライドをKSCが作ったら、ホントに綺麗になったんだろうなぁ、と悔やまれるところである。
しかも、低価格路線とか言いながら、しっかり20k円をオーバーしているあたり、WAの人は値段の付け方というものを知らないんだろうか…。
さて。この銃に関しては中古屋で手にいれている。
よって、ざっと見渡した限りでマグウェルとグリップ以外の大きな変更点はなさそうだが、ひょっとすると細かいところで違っているかもしれない。
とにかく、写真で見てみよう。
まずはこの写真。共演しているのはお約束の2挺。今さらいうまでもないが、上からSIG
P226、GSR、そして1911だ。
比べてみれば分かるが、1911にそっくりなことは勿論、P226のSIGっぽさも出ている。
特にスライドの滑り止めなんかは、「ああ、SIGだなぁ」と思わされる。
また、全体的に角張っていて、無骨な印象を受けるのもSIGらしさが出ている。
反対にトリガー周りに関しては「やっぱりガバのクローンだ」と思えるほどそっくり。シングルカアラムならではの握りやすさもしっかり踏襲している。
次に見ていただくのがマズル周辺。
この角度から見るとよく分かるが、GSRのスライド上面は湾曲して入るものの、きちんと角が立っている。
それこそ、左のP226そっくりのスライド形状である事がわかる。
1911とGSRのバレルブッシング(バレルを止めている部分)に関しては、形状こそ同じだが、厚みはGSRのほうがある。
GSRのバレルはアルミ製のシルバー。黒の本体とのコントラストがガッコいいと思うのは俺だけだろうか。
さて、この銃、中古品を入手したため、いくらか前オーナーの手が加わっている。
気付いただけでも
・実銃用(?)木製グリップ
・アルミ製マグウェル
が取り付けられていた。
これがその木製グリップ。
最初WA純正かと思ったが、どうにもそうは見えない。
そもそもWAではこのタイプの木製グリップは取り扱っていないはずだし、純正だとしたら固定方法がおかしい。
明らかに「別規格のグリップを取り付けた」ような加工が施されているので、恐らくは実銃用のものを加工して取り付けたのだと推測される。
握り心地は流石に木製、驚くほど手になじむ。
但し、グローブをはめていると若干滑るのが難点。
お次はマグウェル。
マグウェルとは、写真のようにマガジン挿入口に取りつけ、マガジンの素早い交換を助ける目的のもの。
内側にテーパーがかかっており、多少角度を間違えても挿入口に誘導してくれる。
これに関しては何処のものかすら分からないが、大きすぎず、色もぴったりで、ナイスチョイスだと思う。
例え新品でGSRを買ったとしてもこのカスタムは出来ない(近場で売っているところがない)ので、助かる。
とまあ、このように外装カスタムはされているのだが…
前オーナーさんか、或いは売っていた中古屋のほうか、やや問題点もあったり。
・リコイルスプリングが変形していた
・ローディングノズルの動きが怪しい
・そもそもオイルやグリスをつけすぎ
等だ。
最初のスプリングに関しては「使用できなくもない」というレベルのものだが、観賞用1911のものを移植して、完璧に動くようにしておく。
ノズルに関しては残念な事に素人では難しいものがあるので、しばらくはこのまま。全体的な作動には問題ない。
最後にオイル。
これにはマジで閉口したぞ。
どこもかしこもオイルまみれで、一旦全部分解して清掃する作業が必要だった。
一体何処の誰がやったか知らんが、これはちょっと酷いぞ。
ともあれ。
20k円の本体に、6000前後のグリップ、それにマグウェルまで付いて12k円はお買い得であった。
銃の扱いと整備に自信がある場合は、中古屋に出向いて使えそうなものを安く手に入れてくるのもいいかもしれない。
最後になった、実射性能。
まだ遠距離射撃は試していないが、「う〜む」といったところである。
取り敢えず、マグナブローバック+軽量なABSスライドということで、作動は快調そのもの。
反動もなかなかのものだが、弾道はどうだろう。
正直WAの弾道にはあまり期待していないが、固定HOPだからまだ使えるかもしれない。
3m前後ならそこそこ優秀な成績を出しているんだが…。
○総評
今回は中古品なので、人に勧めるとかそういうことはそもそも評価観点に入っていない。
ただ、俺が自分で使う分にはなかなかなものだと思う。
中古なのでそれ程お財布に響いたわけでもないし、マルイ製品と同程度の値段だったわけだから、実戦に投入しても惜しくない。
それに、SIGのガバメント、ってだけで俺は満足である(笑
いや、カッコいいよ、ほんと。
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