中級編 その1―ハンドガン―
さて、戦場の歩き方が分かったところで、実際に戦ってみよう。
戦うためには銃が撃てなくては仕方ない。
というわけで、今回は銃の撃ち方、中でも基本となるハンドガンについてを。
○ハンドガンの種類
ハンドガンには大きく分けて4種類の系統がある。
・ガスブローバック・オートマティック
現在一番ポピュラーで、かつ選び代の多い系統である。
マガジン内に蓄えたHFCガスを気化させ、そのガスを使って弾の発射、スライドの後退とハンマーコック、次弾装填を自動的に行ってくれるシステムである。作動等を見ても限りなく実銃に近く、持っているだけで何となく動かしてみたくなるのは管理人だけではあるまい。
欠点としては、後述する固定ガスに比べ気温に敏感なこと、可動部分が多く、故障が発生しやすいこと、サバゲー中では大きな作動音で隠密作戦には向かないことなどが挙げられる。
・フィクスドスライド・オートマティック
一昔前までの主流。上記ブローバックと違い、スライドは基本的に固定され、ガスは発射のみに使われる。そのため少々気温が低くても作動する。また、作動音も小さく、サイレンサー等を装着すればほぼ無音になる点からも玄人の皆さんにはまだまだ人気がある。フィールドで固定ガスを使っている人を見かけると、なかなかやってくれそうな気がするのは管理人だけだろうか。
欠点としてはハンマーコック、発射、次弾装填を全てトリガー操作で行うため総じてトリガーが重くなりがちな点。また管理人のようなリアル嗜好の人間には物足りない点(笑。
・ガスリボルバー
上記フィクスドのリボルバー版。これもガスは発射のみに使われる。但し、リボルバーの欠点としてガスタンクから銃口までにいくつかの隙間があり、そこでガスのロスが発生すること、チャンバーとバレルがそれぞれ独立しているため、オートほどの精度が望めないことなど、サバゲーで使うにはなにかと不利な要素が多い。
が、個人的にリボルバーにはロマンがあるので良いと思う。
あるロシア人も「この緊張感!オートマティックでは味わえまい」と言っていることからも伺える。
リロードを極めると革命(レヴォリューション)を起こせるらしい(赤いベレー帽をかぶるロシア人談)。但し、シングルアクションアーミーに限る。
・エアコッキング
既に漢の武器。これ1つでフィールドに出かけると素晴らしい。が、今まで1人見たことがあるので、決して珍しいことではない。
これは決してウケ狙いではない。2980円のエアコッキングガンとて、侮るべからず。20mを超える範囲での集弾はヘタなガスブローバックを超える。弾速は遅いが、伸びるような弾道でターゲットに吸い込まれる。
また、上記3種類に比べ気温変化に非常に強いので、真冬になるとはっきり言ってガスブローバックより使いやすい。安く、軽く、頑丈。まさにサバゲーで使うためにある。
欠点は1発おきにスライド操作による次弾装填とコッキングを行わなければならない。しかし慣れるとそれほど苦痛でもないので、装備に余裕のあるときは1丁もっておきたい。
また、番外編になるが電動ハンドガンもある。これはエアコッキングの気温の強さとフィクスドスライドの連射性、静音性を兼ね合わせ、尚且つ電動のためトリガーは重くならず、ガス代もかからない、というまさにサバゲーのための銃。20m以上のハンドガンとしては超ロングレンジでまともな集弾を叩きだせる銃、らしい。
管理人は生憎所持していない。どうしてもスライドが動かないのと、G18c、M93Rは良いとして今後発売される予定のUSPやM9がフルオートというのが許せないため、食指が動かない。
○撃ち方
具体的な戦闘方法はポジション別講座に譲るとして、ここでは撃ち方と、そこにおけるポイントを挙げてみよう。
まず構え方。大きくは2通りある。
一つはアイソセレス・スタンスと呼ばれるもの。両腕をまっすぐ伸ばし、丁度上から見た腕の形が二等辺三角形(アイソセレス)に見えることからこの名がついた。最もポピュラーで、汎用性の高いうち方。左右への移動が楽で、目標を瞬時に切り替える必要のある戦闘時に重宝する。大体このうち方にしておけば無難。
もう一つはウェーバー・スタンスと呼ばれるもので、かのジェフ・クーパー氏が考案したもの、といわれる。身体を横に向け、利き腕を伸ばし、それを曲げた反対の腕で支える、というスタンス。銃が安定し、更に身体は横を向いているため被弾面積を最小限に出来る…らしいが、利き腕と反対側には銃を向けられないため、お勧めは出来ない。が、後方で銃を安定させて撃ちたいときには重宝する。
ちなみに、自分は上記2つを組み合わせたような中途半端な撃ち方になっている。軽く斜めを向いて、左の腕を軽く曲げる感じだ。ここら辺は個人の好みがあるので、何度も試してベストな位置を模索して欲しい。基本はアイソセレスをお勧めする。
ごく稀に片手撃ちをするひとがいる。確かに、カッコいいし、精密射撃をする人でもそういった人がいるのだが、あれは1発を競うものだ。どうしてもぶれが大きくなり、リカバリー速度の落ちる片手撃ちは得策でない。
例外として、メインウエポンが使えなくなり、スリングもつけておらず、やむなくハンドガンで反撃する場合は片手でも良いが。
次は交戦距離。いくら30m弾が飛ぶから、と言ってもその距離では狙えない。ハンドガンのサイトから言っても限界は15mまで、出来れば10m以内が望ましい。最も、ハンドガンを使用しなければならない状態(ハンドガンナー除く)では10mもないことが多数だと思うが。
たまに「20m先のヘッドショット」などという広告を見かけるが、あれは固定した銃で、それなりのサイト(ダットサイト等)を使った一番良い結果。戦闘中の緊張状態で、隠れながら、息が切れているかもしれない状態では奇跡でも起こらない限り自分の存在を知らせるだけに終わる。
最後にポイント。これはハンドガンに限った話ではない。
「利き腕以外でも撃てるようにする。」
これが出来れば、生存の確率はぐっと上がる。
例えば、あなたが右利きで、遮蔽物の右にいる敵を撃とうと思ったとき。そのまま利き腕で撃つためには体の大部分を遮蔽物から出す必要がある。
ここでもし左手で撃てたなら、銃と頭の半分だけ出した状態での射撃が可能だ。そのぶん弾は当たりにくくなる。
以上、つらつらと語ったが、勿論これが全てではない。
ハンドガンというとどうしてもサイドアームズな雰囲気があり、おろそかにされがちだが、これだけは自身を持っていえる。
「ハンドガンを使いこなせるやつは、ライフルや他の武器を使っても強い」
ということだ。もし戦場での生存率を高めたいならばまずハンドガンを練習してみよう。そこまでめちゃくちゃな練習をしなくてもいい。要らないCDなんかを洗濯ばさみでハンガーにぶら下げ、それを物干し竿か何かに5個ほどぶら下げ、5mほど離れて端から撃っていく、ということを繰り返すだけでも大分変わってくる。ただ撃つだけではなく、壁に隠れながら撃つ、とか、サイトを使わずに撃つ、とかいろいろと制限をつけてみると結構いい訓練になる。
次はアサルトライフル系の話をしようかな。
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